仮面ライダージオウ第02話 物語の基盤を固める重要なお話なのだが…
仮面ライダージオウの中身についていろいろ書きたいが、まずはストーリーの紹介から始めよう。時系列、勢力順にナンバリングするとこんな感じ。
【全体】
①2068年の日本(全世界?)を、オーマジオウという魔王が支配している。
②オーマジオウはとても強くて倒せない。
③ヤツが若い頃にタイムスリップして殺っちゃおうぜ。
④2018年のオーマジオウは常盤ソウゴという博愛主義の少年だった。
⑤ホントに魔王? ちょっと様子見ようぜ。
【ウール(勢力名:タイムジャッカー)】
③オーマジオウに代わる新しい魔王を擁立してー。
④若い頃のオーマジオウを始末しよう。
⑤不慮の事故や病気で死ぬ運命の人をアナザーライダーにしてジオウを襲わせよう。
【ウォズ(勢力名:?)】
④常盤ソウゴ様がきちんと魔王になれるよう尽力いたします。
⑤ソウゴ様にジクウドライバーを進呈いたしました。
⑥なんか知ってる魔王様と違うけど、ビルドの力は受け継いでくださった。
③なんか急にいろんな人たちが襲ってきた。
④自分を魔王と崇める人がジクウドライバーをくれた。
⑤最低最悪の魔王になると言われたが、気をつけて最高最善の王になろう。
⑥怪人アナザービルドを倒してビルドウォッチをゲット。
こんな感じ。前述通り、私はジオウのデザインが気に入ってるので観ると決めているのだが、一つ大きな問題がある。
ジオウがビルドの力を受け継ぐ手順がややこしい。
第2話では2018年世界でアナザービルド(仮面ライダービルドが怪人化したもの)が悪事を働いていた。こいつは何度やっつけても生き返る。一計を案じたジオウは、本物のビルドがいる2017年世界に飛ぶ。当初は共闘して倒そうとしたが、ビルドの主人公・桐生戦兎のライダー能力が失われ、その力を凝縮したビルドウォッチがジオウの手に渡る。ジオウがそのウォッチを使ってビルドフォームとなってアナザービルドを倒した。
上記が10分くらいで放送されたが、大人の私でもすぐには理解できなかった。というか書き出してやっと分かった。それでもライドウォッチが生成される経緯は不明。ウールやウォズの仕業とは思えないし。
クロスオーバー(複数作品の主人公が同時に出演する)作品では、「何故彼らが一つの世界に同居できるのか」の整合性を取るためにどうしても設定が複雑になる。ライダー、スーパー戦隊、プリキュアの劇場版には前例がたくさんあり、私も何作品か観たが、どれもしっかり理解できないままストーリーが進んでしまい、勢いに押されて「とにかくヒーローの活躍を堪能しよう」となってしまう。今回のジオウ・ビルド編の視聴中に脳内で起きていた現象も同じだ。
初回は勢いと新鮮さで目くらましされてた部分も、回が進むと気になるかもしれない。そのとき、この作品が持つ同人誌的な雰囲気が吉凶どちらに転ぶのか。一ファンとしては心配だ。
「歴代ライダー全部観てないと楽しめない」と視聴者に思われたら、視聴率的には失敗だ。「鎧武は子どもの頃観てたから観るけど、Wは知らないから観ない」などといった取捨選択が始まったら最悪だ。
何とか次回のエグゼイド編で、歴代ライダーの力を受け継いでアナザーライダーを倒すスキームが分かりやすく解説されるといいのだが…。ソウゴがゲイツに「こないだと同じように……ってやれば」とか総括セリフを言ってくれればベストかな。